本国際会議は、タリン大学(エストニア)主催でオンライン開催された。NordiCHIは隔年で北欧にて開催されるが、研究論文は世界37か国から投稿された。発表形態は多様で、研究論文89件(採択率22%),ケーススタディ9件、ポスター16件、デモ3件、インストレーション4件、ワークショップ18件、コース3件が採択された(一部中止)。

開催方式はworksupという優れたプラットフォームとZoomの併用で行われた。Worksup上で表示されるプログラムの各項目に「Details」における発表概要、「Media」で会議論文、ストリームのライブ配信と録画動画、「Q&A」が設置されていた。デモやスポンサーブースも写真とともに「Expo」にて一覧で表示され、概要、会議論文とデモビデオ、著者への連絡先を見ることができた。

また、最後に冷戦時代のエストニアについてのドキュメンタリー映画『Disco and Atomic War(2010年公開)』の視聴権が参加者へ配布された。これまでのNordiCHI開催国と異なり、エストニアは鉄のカーテンの向こう側にある東側諸国であった。当時の人々がどのようにして西側のテレビ番組を見るために電波ハックをしたのかがコミカルに描かれていた。これは、エストニアが電波の自由がない状況からCHI分野で活躍する国になった道のりについて、想いを馳せさせる良いきっかけとなっただろう。

 

北海道大学大学院 情報科学院 情報科学専攻 春日遥