はじまりました。見切り発車ではじまってしまいました。新シリーズ「岡耕平、国際化計画」が。始まってすぐに終わるかもしれません。少なくとも、怒られが発生してタイトルは変わるような気はしています。
私はいま、なぜかヒューマンインタフェース学会の理事をしていて、国際リエゾン委員長を拝命しています。国際リエゾンというのは、ヒューマンインタフェース学会員の国際活動に貢献するような活動をする委員会です。重要な役割です。委員長として、役目を果たしたいという強い想いはあります。ただ、致命的な問題が発生しています。発生したというよりは始めからそこにあったのですが。
問題というのは、私自身に国際性がほぼないということです。留学経験は当然ありません。研究テーマがドメスティックなこともあり、国際会議発表経験も少ないです。こんなことをここに公表するのは、ものすごく恥ずかしいことなのですが、たぶん多くの人には読まれないでしょうから書いておこうと思います。自らデジタルタトゥーを彫っていくスタイルでいきます。
会議の場で、国際活動をあまりしていないのに国際リエゾンの委員長をしているとチラッとこぼしたところ、複数の理事から「それはいけない」「国際活動をした方がいい」と啓蒙されまして、なぜかその話が最終的に「国際性の乏しい研究者が、いろんな人の話を聞いたり、試行錯誤したり、ともかくいろんなことをして国際性を高めていくというWeb連載コラムを書いてはどうか?」ということになり、いつのまにか私がそれを書くということになっていたのです。
人生で一度も使ったことのない「ええい、ままよ!」という言葉が脳裏をよぎります。ピンチはチャンス。逆境が新たな機会を生む。これは私が国際性を高めるための追い風になるのかもしれません。流暢に英語を話す研究者の皆さんを笑顔で見ながら心の中で燃えていた嫉妬の黒い炎と別れるチャンスになるかもしれません。どうせ誰も読まないんだ、当たって砕けよう。そう思ってた矢先、突然のヒューマンインタフェースリレーエッセイが第100回を持っての区切り。
しかも、ラストのパラグラフで衝撃の展開に。
さて,このリレーエッセイもついに第100回.これにてファーストシーズンはひと区切りとのこと.次回からは岡耕平先生による「岡耕平、国際計画」シリーズが始まります.岡先生がどのような国際的挑戦をされるのか,私も楽しみにしています.読者の皆さま,どうぞお見逃しなく!
え?リレーエッセイ、終わるの?あれだけの名コンテンツが?その代わりに「岡耕平、国際化計画」? 荷が重すぎる。身体中の骨と関節がきしむ音がします。
しかし「やります」と言った以上、男に二言はありません。いや、このご時世そんなジェンダー観ではダメです。「人間に二言はありません」。もう話がでかくなりすぎています。ともかく始める。始めるしかありません。退路は断たれました。国際性ゼロ(国際性って何?定義は?)なわけですから、よく考えると伸び代しかないわ。
というわけで、始めるにあたってポリシー(誓約と制約)を定めておこうと思います。
- ヒューマンインタフェース学会員に何らかの形で貢献できる内容にする。
- 学会員ではない人にもヒューマンインタフェース学会に興味を持ってもらえるような内容にする。
- 国際活動経験の少ない人にとって、これなら自分にもできそうだ、という希望の持てる内容にする。
というポリシーでやっていこうと思います。それではみなさま、よろしくお願いします。