国際化計画を無計画に始めてから、なんと申しますか、私の国際的な活動に追い風が吹き始めています。というか、自分で吹いてるのかもしれませんが。ありがたいことにいろんな方から「岡くん、国際化するらしいね?」などどいくつか同時並行的に国際活動案件を紹介していただくことになり、とりあえず全部に喰らいついた結果、いま大変なことになっています。
今回は前編後編の2本立てでアメリカはミネアポリスで開催される Closing the Gap というカンファレンスに参加してきました、という話を書いていこうと思います。ちなみに15年ぶり2度目です。もともとは視覚障害のある人の支援技術や支援教育のカンファレンスで、かつてはスティービー・ワンダーが参加者としてふらっとやってくるようなカンファレンスだったようですが(噂に聞きました)(訂正。それはCSUNという別カンファレンスのことでした。CTGはコミュニケーション支援系)、今では障害種別に限らず障害支援技術と教育のカンファレンスになっています。
で、いろいろ書いてますが、なんだかんだでまだ日本を出てません。久しぶりのアメリカすぎていろいろよくわかりません。とりあえず、ともかくすごく円が安いことだけはわかります。これはなんか悲しい。全部高い。航空券はソウルや台北系経由とかシカゴ乗り継ぎ便とかにすればそれなりの値段ですが、ともかく国際的リスク(国際的リスクってなに?)の高い私は直行便一択でした。トランジットでなんかトラブル起こしてしまいそうで。昔フランクフルト空港のゲートで1人呼び出され、個室でなんか質問詰められてわけわからんまま勘で乗り切った苦い記憶が蘇ります。同じような理由から、荷物を預けるのも苦手です。ロストバゲージが怖い。え?届いてない?どうすんの?ってなるあの感じ。嫌なんですよ。国際人はそういうのも平気にならないといけないんでしょうけど、まだその域には達せません。てことで、手荷物ひとつ。しかもスーツケースじゃなくてバックパックで4泊6日の行程へ。なんだかんだ一所懸命に調べ、なんとか他と変わらないくらい調べた中では最安に近いくらいの値段でデルタ航空の直行便を確保できました。でも関西国際空港からじゃなくて羽田から。でもまぁ国内で移動する分については余裕です。日本語通じるので。
航空券が取れたら次はホテル。海外のカンファレンスはホテルが会場になっているものが結構ありますよね。私はそういうときは会場のホテルに宿泊するようにしてます。やっぱ、一期一会というか。参加者同士のコミュニケーションが起こる機会が多いと思うんですよね、その方が。国際化するにはそういう前向きな気持ち、攻めの気持ちが重要だと思うんですよ。その心意気や良し。攻めないと達成できない国際化ってなんだ?とは思います。
あとはESTAね。ESTAって正式名称はElectronic System for Travel Authorization(電子渡航認証システム)らしいですよ?私は知りませんでした。いや、エスの部分はさすがに想像できましたが、タの部分がね。で、フォーマットに従ってポチポチと入力していくと、なんと自分のSNSアカウントを入力する欄が!これが噂に聞くアレか!ほんまに聞かれるんやー、マジかーと思いました。でも、よく見ると任意でした。とりあえず私はあえて乗っかって登録してみました。任意で。自分のInstagramのアカウントを。釣りの写真しか載せてないやつを。鯛やらブリやら釣りまくってるやつを。見てくれよ、私の釣果を。Oh!? Are you a fisherman? って聞いてくれよ。答えはNoだ!!
てことで、羽田に到着。だいぶ端折りました。国際線の搭乗デスクをめざします。とりあえず遠くの方に大きくINTERNATIONALと書かれた表示を目指します。ん?何かが違うぞ…?と、ここでターミナルが違うことに気づきました。ターミナルどうやって移動するの?無料シャトルバス?え、羽田ってそんなに広かったっけ?などと自分のせいではなく羽田のせいであるということにし、積極的に負け惜しんでしまいました。
でもまあここは日本。日本語通じる限り余裕です。なんだかんだでちょっと早めにターミナル3に到着。まずはお昼ご飯を食べたい。高い。普通に3000円くらいするメニュー多くないですか?まだ日本出てないのにこんな高いの?1000円くらいのパスタにステーキ乗せて3000円にするとか、そういうのには乗っかりたくないんですよ、私は。インバウンドしない。アウトバウンド。そんな言い方聞いたことないけど。でもまあ、薄いステーキ乗せて+2000円の戦略には乗れないです。
そんなこんなで搭乗。ほぼ満員。でも奇跡的に私の座る3人掛けのシートは真ん中にら誰も座らず。シートをひとつ挟んで端の人(たぶんアメリカ人)が「真ん中の人おらんからグレートよな!?」みたいな感じで話しかけてこられたので「Lucky us!」と言い合ってグータッチをしました。こういうノリ的なところもアップデートして国際化していきたいと思います。ナチュラルにグータッチやハイタッチしてこその国際人。それよりも先に英語能力をなんとかしなければならないことは薄々気づいていますが。ちなみにその方はトイレとかの移動をするときに私が席から立たなければ通れないのですが、移動のたびに「Don’t hate me :)」とか「Thank you boss ;)」とか言ってくるので大変勉強になりました。そう言えばいいのか。次回機会があれば使ってみようと思います。誤った参照学習な気がしなくもないですが。
というわけで12時間のフライトを細切れ睡眠でなんとか終え、ミネアポリスのセントポール空港に到着。眠るのが下手すぎて映画3本半も観てしまいました。英語字幕で見たのでなんとなく英語に馴染んできた気もしますが、たぶん気のせいです。会話の機微が全く分かりません。海外に来るたびに英語を勉強しないと…と思うのですが、ただただそれを繰り返すのみです。
最近のアメリカは入国審査にめちゃくちゃ時間がかかると聞いていたので、なるべく早く機内から出て入国審査ゲートへ。順番が早かったので、聞いてたほどの混乱はなく。良かったです。日本にいるときに海外出張に慣れている友人の高橋康介先生(立命館大)から「なんか聞かれたら大学教授ですって言うたらきっと大丈夫」という謎のアドバイスを受けていたので、出国や入国の審査で質問されたときに「プロフェッサーです」って言うてたら、なんかこれまでよりスムーズに通してもらえる感じがしました。すげーな、プロフェッサー。国際化してないけど。生き恥を晒していますが、なんとかなりました。ありがとう、高橋先生。
そんなこんなで入国に成功。空港で巖淵先生(早稲田大学)と合流します。英語が話せる人と合流した時の安心感がハンパじゃない。さっそく巖淵先生がアプリでUberを呼んでくれて、ホテルまで移動。ドライバーと全く一言も交わすことなく目的地まで行ってチップを含めた支払いまで終わりました。すごい。すごいけどこれは国際化と言えるのだろうか。最後にドライバーさんが「ダブルツリー(ホテルの名前)に着いたよ。シングルツリーは見たことないけどね」的なジョークをおっしゃったのですが、私は心の中で『こ、これが本場のアメリカンジョークや!』とは思ったもののうまく返せず撃沈。うろ覚えですが、巖淵先生は「あなたのジョーク、好きですよ」的に返されていて、なるほどそう返すのか、と勉強になりました。そういうふうに返せば良かったのか。私の頭の中では『確かに!俺もトリプルツリーとか見たことねぇよ笑』という返しが思い浮かんで、これをどう英語で言おうか、そもそも言うまいか、と迷ってタイミングを逃したのですが、その思考から誤っていたようです。国際化するためには思考プロセスから変えていかないといけません。
とりあえずホテル到着しました。チェックインして明日からのカンファレンスに備え、国際化のパンプアップをしていこうと思います。シャイッ!
つづきはまた。
国際度:★★☆☆☆
不安度:★★★★☆
英語勉強切迫度:★★★★★