8th International Conference on Human-Agent Interaction (HAI2020)はウェスタンシドニー大学の主催でオンライン開催された。10日の予定は残念ながら全てキャンセルされ、ZoomとSlackを併用した口頭発表(29か国から66件投稿、採択率38%)とポスター発表(12か国から36件投稿)を中心に開催された。オンライン開催でも人々がリアルタイムに集まることを重視し、口頭発表の録画は行わず、オセアニアのみではなく欧州や北米からも参加しやすいように豪州時間の午前と夜に分けて実施された。「同時に集う」ことを重視した企画が多く、離れていても同時に体を動かそう!ということでヨガの指導者や手品師が画面越しに行うインタラクティブな企画や、点数を競う豪州文化クイズ(豪州英語”hard yakka”や“knackered”の意味など、高難易度の出題)や研究クイズが実施された。特に研究クイズはスポンサーの過去の研究の設定を見せてその結果を予想させるというもので、内容の面白さもさることながら、スポンサーの研究成果の宣伝としても素晴らしかった。スペシャル問題の「フィールド調査の際に起こりうる、研究者をcrazyにさせる予期せぬトラブルは次のうちどれ?」の回答が「以上の全て」であることは、参加者も頷くところであったのではないかと思われる。
北海道大学大学院 情報科学院 情報科学専攻 春日遥