IEEE VRは、バーチャルリアリティ (VR) に関する研究成果が発表される国際会議である。今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を鑑みてオンラインで開催された。発表は、論文発表、ポスター、デモなど、多様な形式で行われた。
私が登壇した論文発表は、Virbela (後述)、YouTube、Twitchで配信された。また、Discord上にそれぞれのセッションに対応するテキストチャンネルが設けられ、発表に関する質問はそのチャンネルに投稿された。本会議のQ&Aは、そのタームの全ての発表が終了した後に、全発表についてまとめて行うという珍しい形式であったが、その形式のおかげで、発表者間での議論が活発になり充実したQ&Aとなっていた。また、発表終了後もDiscordを利用してテキストベースで議論が行われていた点にオンライン開催のメリットを感じた。
また、個人的におもしろいと感じたプラットフォームはVirbelaであった。Virbelaでは、各人がアバターでバーチャル空間に集まり、あたかも本当にその空間にいるかのように発表を聞いたり、他の参加者と議論したりすることができた。通常のビデオ会議では損なわれる没入感や身体性を伴った体験のできるエキサイティングな開催形式であった。
東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 清水 駿太郎
YouTubeで配信されたQ&Aセッションの様子
Virbelaでのポスター発表の様子