2022年3月24日、アクセシブルインタフェース専門研究委員会(SIGACI)主催の第188回研究会が開催されました。会場は京都工芸繊維大学のノートルダム館、テーマは「高齢者、障がい者支援技術および一般」の本研究会には、当初の予想を上回る16件の発表が寄せられました。

思い起こせば2年前の2020年3月、コロナの影響で「開催中止」となったのもこの研究会です。その後はSIGACIもオンラインでの開催を重ねてきましたが、ついに今回は現地開催を含むハイブリッド形式で実施することができ、感慨深いものがありました。

ハイブリッドにすることで、参加費の支払いはPeatixだけではなく現地でも受け付けたり、発表形式は対面とオンラインを目まぐるしく入れ替えたりと、現場はかなり忙しい様子でした。しかし現地で顔を合わせながら議論できたことは本当に喜ばしく、とても充実した研究会となりました。また、オンライン国際会議のような録画発表とリアルタイム質疑の組み合わせや、聴覚障害のある参加者の方からの希望により情報保障なども実施しました。情報保障に関しては、現地発表はもちろんのことオンライン発表に対する手話通訳など、これまでの研究会ではあまり見られない光景も目にすることができました。その一方でオンライン発表では、発表者の話速に通訳が追いついているか、対象となる聴講者の方に情報が伝わっているかといった現場の状況を発表者が認識しにくいという問題点も分かりました。いずれにせよ、ポストコロナの研究会スタイルを模索するうえで、SIGACIにとって非常に意味のある研究会になったと思います。

写真は順に、「対面発表」「録画発表」「オンライン発表」において手話通訳を実施している様子です。この違い、写真ではなかなか伝わらないのですが、現場では色々と考えさせられました。もしご興味がありましたら是非、次回のSIGACI研究会にご参加頂けると嬉しいです。

登壇者2名の発話を手話で表現する手話通訳士 録画発表の内容を手話で表現している通訳士 オンライン発表の発話を手話で表現している通訳士