ヒューマンインタフェース学会第176回研究会は,本来は6月1-2日に東京大学にて開催される予定であったが,昨今の状況を考慮してオンライン開催となった.本研究会は毎年,映像メディア学会SIP,信学会MVE,情処HCIとECの各研究会とバーチャルリアリティ学会と共催しているものである.本年は過去に開催できなかった発表の振替分も含めて34件の発表が集まり,かなり充実したプログラムを組むことが出来た.出席管理が完全に出来ないので最終的な参加人数は不明であるが,Zoomの参加者数は一時80名を超えたことが印象的であった(例年の現地開催であれば最大でもその半分くらい).オンライン会議自体は慣れてきている人が多いためか,当日の運営や発表も滞りなく終え,質疑や議論も活発になされていたように思う.また,今回は,Googleドキュメントにて,発表時間内で出来なかった質疑やコメントを継続し,それを参加者全員で共有した.これは参加者と相性がよく,かなりの書き込みがあって,2日目終了時点ではA4で27ページにもなった.会議中にチャットでコミュニケーションをする場は多いが,ここまで情報が集まるのを見るのは初めてだった.関連研究の指摘(リンク貼り付け)などもあり,内容は充実していて,現地開催より深い情報交換ができていたかもしれない.本研究会は来年度も同時期に開催予定であり,次回は現地で開催できればと良いと考える.