2023年9月6日(水)-8日(金)
青山学院大学 相模原キャンパス
What’s New
- 受賞者(優秀プレゼンテーション賞およびショートビデオ優秀賞・特別賞)を公開しました(11/6更新)
- 「推薦論文」に選ばれた論文に本学会論文誌への投稿を推薦しました(11月)
- 9月8日(金)は通常通り開催されます(9/8更新)
- Evening Sessionの開始時間および会場が変更されました(9/6更新)
- ミニ講演会の会場が変更されました(9/6更新)
- 会場マップが公開されました(9/5更新)
- 会場へのgoogle map(9/5更新)
- 論文集が公開されました(8/30更新)
- 参加者ガイドページが公開されました(8/30更新)
- ミニ講演会およびEvening Sessionの申込みが開始されました(8/10更新)※8/31(木)申込み締切
- 全体スケジュールが公開されました(8/3更新)
- ミニ講演詳細が公開されました(8/3更新)
- 特別講演詳細が公開されました(7/25更新)
大会長挨拶
シン・シンポジウム 2019 年に端を発したCOVID-19 はこの世界にとってまさにBC(Before Covid)とAD(AftercoviD)と呼んでも良いくらいのインパクトを与えました。その影響をネガティブに捉えることは簡単ですが、個人的には江戸時代末期における黒船来襲のように、新しい世界のあり方を模索するという意味でポジティブに捉えられないかなと考えています。Zoom を始めとするオンラインでのミーティングやメタバースの発展は、まさにその一端であると言えるでしょう。ヒューマンインタフェースシンポジウムにおいても、ポストコロナでのシンポジウムのあり方を模索する必要があると思います。昨年度は対面がメインで実施されました。今年度はさらに進んだ対面とオンラインの良いところを上手く融合させたハイブリッド形式の新しい時代、まさに「シン・シンポジウム」を提案したいと考えています。 オンラインは例えば記録と意見共有が容易であり、特に意見共有においては、発表を聞きながらリアルタイムに実施することができます。これはまさに動画配信時代のニューノーマルに他ならず、これを学会セッションに積極的に採り入れることで、他の人が発表をどう聞いているかを感じながら参加することができます。このようなオンラインの良さを対面にも採り入れることが、ハイブリッド形式のシンポジウムだと思うのです。 開催地は青山学院大学相模原キャンパスです。青山(渋谷)ではありません。喧噪を離れ、ゆったりとした空間の中で新しい時代のハイブリッド形式のシンポジウムを是非ご体験ください。みなさまにお会いできるのを楽しみにしております。 大会長 伊藤 雄一(青山学院大学) |
特別講演 9月7日(木)午後
「?」から「!」へいざなう
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演者は、30年以上にわたりNHKのディレクター・プロデューサーとして番組制作を行ってきた。機械を介して人と人とのかかわりを考えるのがヒューマンインタフェースの概念の一つだとすると、テレビ番組や映像コンテンツは、テレビやスマホといったデバイスを介し、制作者と視聴者という物理的に遠く離れた人同士の「見えないコミュニケーション」を司っている、という意味において、ヒューマンインタフェースの視点で捉え直すことができるだろう。
番組はとことん視聴者の方々の心を動かしながら、感動や気づき、問題意識、一歩前へと踏み出す勇気、といったものをもたらしていく。そのために心がけてきたのが、「『?』から『!』へといざなっていく」ことである。
代表的な「?」は番組タイトルであろう。例えば「孤独のアンサンブル」という特番がそうだ。「孤独」と「アンサンブル」という相矛盾する言葉が共存することで視聴者に強い「?」を抱かせ、番組の中身をどうしても見たくなる効果をもたらす。これがいったいどう「!」につながるだろうか。
科学エンタメ番組「すイエんサー」で取り扱うテーマも、「バースデーケーキのろうそくの火を一息で消したい」「スパゲッティのソースの飛びはねをなくしたい」など、言われればとても気になるギモンを取り上げ、視聴者に「?」をもたらしてきた。ギモンを解消するスゴ技にたどり着いたときの喜びは「!」となる。
他にも、近作「日本エコー遺産紀行 ゴスペラーズの響歌」などを事例に、「『?』から『!』へといざなっていく」ことで作り手と視聴者との見えないコミュニケーションを育んでいく番組制作には、ヒューマンインタフェースを考えていくヒントが内包されていることを提示してみたい。
また、演者は2022年にうつった近畿大学にて、「人の心を動かし豊かにしていく『コトづくり』のプロデュース」を看板に掲げ、様々な実践活動に挑んでいる。そこで実感するのは、テレビ番組制作での『?』から『!』へのノウハウは、直接の体感型企画においてもきわめて強力に作用する、ということである。朝ドラPRイベントでのインスタレーションの例などをもとに、「コトづくり」自体がヒューマンインタフェースとしての機能を果たしていることを語ってみたい。
【プロフィール】
1990年、東京大学工学部卒業。同年、NHK入局。「ためしてガッテン」「すイエんサー」「NHKスペシャル」など様々な科学番組を制作。中でも環境ホルモン問題や、米ベル研究所での「史上空前の論文捏造」を徹底的に取材、番組化するなどした。またプロデューサーとして新番組の開発やエッジの効いた特番制作を担う。主な番組に「さし旅」「マサカメTV!」「発掘!お宝ガレリア」「もふもふモフモフ」「岩合光昭の世界ネコ歩き」「コロナ時代の人情酒場 横浜野毛の1か月」「指揮者なしのオーケストラ 第9に挑む!」など。
2018年、東京大学大学院総合文化研究科・客員教授(~2021年)。
2022年、NHKを退職、近畿大学総合社会学部・教授(マスメディア専攻)に就任。番組制作にも関わりつつ、人の心を動かす「コトづくり」プロデュースをテーマに、様々なセクターの方々との実践活動にチャレンジしている。単著に「論文捏造」(中央公論新社)、「女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?」(講談社)、「孤独のアンサンブル~コロナ禍に『音楽』の力を信じる~」(中央公論新社)など。文化庁芸術祭大賞、バンフ・テレビ祭大賞、科学ジャーナリスト大賞など受賞多数。
ミニ講演 9月7日(木)午後
「宇宙に憧れて」長谷川 晃子
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