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ヒューマンインタフェースの理念

ヒューマンインタフェースの語に込められた理念

人と機械のかかわりに関連する諸分野にまたがる学問領域を指し,本学会の名称でもある「ヒューマンインタフェース」という言葉が日本で広く使用されるようになった経緯をご存じでしょうか.ちなみに,海外では,より限定的なHuman-Computer Interaction や Human Machine Interface ,User Interfaceなどの語が良く使用されています.

実は,ヒューマンインタフェースの語には,人を中心に人と機械(*)のかかわりを,さらには機械をとおした人と人のかかわりを考える,という大切な理念が込められています.詳細は,本学会の前身となった計測自動制御学会ヒューマン・インタフェース部会の初代主査を務められた田村博先生(本学会名誉会員,故人)が,書籍「ヒューマン・インタフェース」の「はじめに」に書かれた文章をご覧ください.

なお,ヒューマンインタフェース学会のシンボルカラーであるオレンジ色も,田村先生が「ヒューマンインタフェースは人間がテーマなので,血が通うオレンジ色が良いですね」と提案されたものです.(学会のビジュアルアイデンティティ・デザインを担当した小林郁央氏より)

学会設立から20年以上を経た現在,私たちの身の回りのありとあらゆるものが情報化されネットワークでつながって,ヒューマンインタフェースが扱う分野や課題はどんどん広がっています.そういう意味では,対象を機械やコンピュータなどに限定しない「ヒューマンインタフェース」という言葉は,まさにこれからの分野を表現する適切な名称と言えるでしょう.

(*)物理的な存在に限らないため,現在では人工物と表記した方が適切な面もありますが当初の表記を尊重しました.

ヒューマンインタフェース学会会長(11期) 藤田欣也

 

田村博編「ヒューマン・インタフェース」(コロナ社1987年発行)「はじめに」より抜粋

「ヒューマン・インタフェース部会の誕生する経過を顧みると,計測自動制御学会ではすでに昭和57年より本部または関西支部の企画によりマンマシン・システムの概念はすでに定着しつつあるものではあったが,これを改めるについては企画段階で数回にわたり検討を加え,人と機械を対等にシステムに組み込むのではなく,人を知り人に機械を合わせることを明確にする意味で,ヒューマン・インタフェースが受け入れられた。また人が機械を操作するのも,実は機械の先に人がいるのであって,機械は人と人を結ぶ橋渡しに過ぎない。機械の設計においても,この橋渡し機能を意識してしかるべきものと考えていた。」

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